脳内垂れ流し能書き

アタマの中の一部分

ぼくが「サマーウォーズ」をこよなく愛する理由

お久しぶりです!夏ですね。暑いですね。天気悪いですね。早く秋が来て欲しいですね。

またしばらく放置してしまいました。映画観に行ったり借りたの観たりしたんでいろいろ書こうとしてたんですけど逃げてました。陳謝。

 

夏といえば、みなさんにとって「夏の代名詞」は一体なんでしょうか?

海?山?花火?祭り?かき氷?十人十色でしょうが、ぼくは夏といえば「サマーウォーズ」です。まんまですね。何を隠そうぼくは映画「サマーウォーズ」をこよなく愛する男なのです。その割にはDVD持ってませんけど。似非かよ。

金曜ロードショーで録画したのを何度も観ているのでなんとなくですが、同時にセリフが言えたりします。友人には「キモい」と言われます。否定できません。

さて、なぜぼくはそこまで「サマーウォーズ」が好きなのか?

好きなものに対して「なぜ好きなのか?」と問いかけるのは基本的に愚問だと思っているのですが、少しだけ深く考えを煮詰めたら、惹かれる理由が明確に見えて来ました。先ほどとはまた別の友人に「サマーウォーズは途中で飽きて観てない」と言われたこともあり、「サマーウォーズ」の魅力・ストーリーの本質を私なりに書き記したいと思った所存。

ネタバレしないように努めますが、そこら辺の感覚って人それぞれだと思うんで、「まっさらな状態で楽しみたい!」て人は一回閉じていただいて、観た状態でこの記事を読んでいろんな意見くださると嬉しいです。

 

 

 

 

 

 

 

まずはあらすじをば。

数学が得意な高校生、主人公ケンジ。彼は夏休み、学校一人気のナツキ先輩に「バイト」として、ナツキのひいおばあちゃんである栄の家、陣内家がある長野県上田市の田舎まで「将来お婿さんになる人」という設定で同伴することとなる。そんな中、生活に深く根ざした仮想空間である「OZ」にて大規模なトラブルが発生。ケンジは一時そのトラブルを引き起こした張本人という容疑をかけられるも、数学の才能を生かしこれを回避。そして、トラブルの原因となった人工知能「ラブマシーン」の開発者は、10年ぶりにアメリカから帰ってきた栄おばあちゃんの養子、侘助だった。世界を、そして陣内家を巻き込んでいくラブマシーン。陣内家とケンジくんの運命や如何にーーー。

 

こんな感じです。自分でまとめてみましたけどあらすじって難しいね!?どこまでネタバレしていいのかこれ。

公開当時、ぼくは「キングカズマ」が大好きでした。カッケェ。高身長ウサギヤベェ。と思いました。今も思ってます。このキングカズマも大活躍して迫力あるシーンもたくさんあります。とにかくカッコイイです。映画の元ネタは「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」というデジモンの1時間ないぐらいの映画なので、そういうバトルっぽさに惹かれたところもあります。

が、やはりこの映画の本質は監督の言う通り「家族の絆と信頼」と、「ケンジの成長譚」なんですよね。

 

冒頭、「あと少しで日本代表になれたのに」と落ち込むケンジ。彼はあと少しのところで数学オリンピックの代表を逃してしまったようです。さらに中盤、一悶着あった後にひいお婆ちゃんの栄おばあちゃんとの花札中、「ぼくはまだ、自分に自信が持てません」と言うシーン。

そう、彼は交際経験もなく知らない人に大勢で囲まれるのは苦手という、内気で「自分に自信が持てない」青年なのです。さらにこの映画内の時系列では、唯一の自信であった数学でもあと少しで代表を逃すという、少し落ち込んでるタイミングなんですよね。

しかし彼は物語が進むにつれ、だんだんと自分から行動を起こすようになっていきます。

その大元はOZの混乱の最中。OZの混乱が交通渋滞や誤通報などで現実世界へ影響している中、栄おばあちゃんは自らの人脈を駆使し、片っ端から関係各所に電話をかけます。励ましたり、叱ったり、口汚く罵りあったり…。その人脈は凄くて、一例を挙げると「オガタ」という人物に電話をかけてるのを聞いた翔太が「いまかけてたオガタって人、警視総監だぜ…」と呟くところ。

警視総監に電話掛けれて励ませるって陣内家凄くない!?てか栄おばあちゃんが凄すぎない!?

話を戻しますが、栄おばあちゃんがみんなを励ましてるのを聞いたケンジ君はその後、OZの世界一厳重な警護システムの2056桁のパスワードを解き、管理塔を解放します。

その後の栄おばあちゃんとの花札のシーンでは、「自分に自信がない」と述べたケンジ君に対し、「あんたならできる」と、昼間関係者にかけていた言葉と同じ言葉をかけます。ハッとするケンジですが、「今はただ、やってみます、としか言えません」と、自信を持てた様子はない。

そんな自信のないケンジ君は、翌日、陣内家で一大事が起こったのち、ラブマシーンと戦おうと提案。それは気の強い直美おばさんに「人んちに来て何馬鹿なこと言ってんのって言ってんの!」と一蹴されますが、その提案に同調した万助おじさん、太助おじさん、理一さん、そして佳主馬でラブマシーン退治に動き出します。

まずここなんです!ターニングポイント!

気の弱かったケンジ君が、「ラブマシーンは危険だ」と倒すことを提案し、気の強い直美おばさんに対して意見を引かなかった。

ケンジィィィィィィ!!!!!!

その後も、vsラブマシーンで翔太が馬鹿なせいで大ピンチになっても「まだ負けてない」と考えることをやめないケンジ君。そしてクライマックス、最も有名な「よろしくお願いしまあああああす!」に繋がるシーンですが、「ここにいたらヤバイ」となってからも、諦めないケンジ君。そのシーンは何度観ても鳥肌立ちます。思い出すだけで泣きそうになる。

最初は、ケンジのことを認めていなかった翔太。さらに容疑者になったり、「お子様は呑気にゲームかよ」と、佳主馬たちがやっていることをまるで理解しておらず殴られ、「お前が来てからロクなことがねぇ!」とケンジに八つ当たりする翔太が、ラブマシーンの痕跡を辿るうちに、現状を打開するために解かねばならない数学の問題と対峙。そこで「な…なんで」と動揺するケンジに対し、翔太は背中をバシッと叩き「シャンとしろ!俺たちがついてる」。

 

ああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!

 

あの、ケンジ君を認めていなかった、馬鹿な翔太が!!!ここにいたら危ないのに!!!!「俺たちがついてる」って!!!!!!

 

取り乱しました。

この映画でキーワードになっているのは「あんたならできる」とか「俺たちがついてる」とか、人に対する信頼と絆の言葉なんですよね。

「諦めなさんな、諦めないことが肝心だよ」というのは栄おばあちゃんの言葉ですが、ケンジ君はこの言葉に突き動かされ、最後の最後まで諦めず、結果としてラブマシーンの思惑を全て壊したといっても過言ではありません。最後の最後でまたひ弱さを出しましたが、これを機に少しでも自信を持つようになったと断言できましょう。

長くなりましたが、題名に戻りますね。

ぼくが「サマーウォーズ」をこよなく愛する理由、それは「主人公が、数学という絶対的な自信を持つものを持っていること」、「自分に自信のない主人公が自信を持っていく物語」だからです。

隙自語になってしまいますが、ぼくは自分に自信がありません。絶対的な自信をもつものもなくはないですが、それで何か結果を得たこともありません。他人を基本信用していない節もあります。そんな人間が「あんたならできる」や「しゃんとしろ!俺たちがついてる」というシーンを観たら心にグサーーーーッとくるわけですよ。自分を信頼すること、他人を信用すること、それが大事だと痛感させてくれる「サマーウォーズ」、素晴らしい映画だと思います。だからぼくは、この映画が大好きです。

 

ぶっちゃけサマーウォーズ愛を語りたすぎて、あとセリフを言えるという自己顕示欲をさらけ出したくてこの記事を書いたところもありますが、このサマーウォーズ愛がみなさんに伝われば幸いです。さあ、この夏も「サマーウォーズ」!みなさんもセリフを覚えてぼくとアテレコしましょう!(しない)